2012年1月アーカイブ

最近の賃貸住宅事情は「借り手市場」といわれています。物件数が増え入居希望者が自分のライフスタイル等で自由に部屋を選べるほど部屋の数があります。

当然ながらその反面として空室が埋まらない物件も増えてきます。

そこで今後「外国人入居希望者」の受け入れを検討されている家主さんも増えているため、注意すべき点も含めていくつか挙げてみます。

まず、法務省の入国管理局(http://www.immi-moj.go.jp/)による各年ごとの出入国管理データをみてみましょう。

出入国管理の統計を取り始めた昭和25年には、外国人入居者数は約1万8000人でした。

年々増加の一途を辿り、平成12年には500万人を突破し、平成14年には新規入国者数でも464万6240人となり過去最高となりました。これは平成10年の88万9032人と比べて26.6%の増加です。

また平成17年末現在における外国人登録者統計は201万人となっています(http://www.moj.go.jp/PRESS/060530-1/060530-1.html)。
このように外国人の入居者も年々確実増えてきているのです。

さて、国籍も人種も様ざまな外国人申込者を受け入れるためには契約書内容を明確に定めておくことです。

定住しているか留学生などの一時的な滞在かなどの状況も異なるため、よく確認するのがよいでしょう。

最近は就労、留学のために多くの外国人が来日しています。ただそのため生活習慣や言葉の違いから行き違いになる場合もあります。

敷金とくに礼金などの日本の賃貸契約の常識が通じなかったりします(ゼロゼロシステムを導入しておくのも良いかもしれません)。

ゴミ出しや共用部分の使用ルールは、きちんと説明しておくことです。

場合によっては騒音などのトラブルもあるかもしれませんのでその旨もよく注意しておくことです。
契約を結ぶ段階で細かい使用方法や規定を明確にしておくことが大切となります。

ここで日本人にありがちな「暗黙の了解」は外国人には通用しないと思ってください。とくに欧米などの場合は契約書の内容がすべてとなりますから、記載されていない事項については配慮されないと思っても過言ではありません。

そしてパスポート、外国人登録証、ビザ等で身元確認をしっかりと行い、できれば日本人の保証人をつけてもらう、就労証明書を提示してもらうなどのことは必要だといえます。

あと可能であれば共用スペースにコミュニケーションのとれる場を提供すると良いと思います。

■問題

テナントがある日蒸発をしてしまいました。賃貸借契約を解除したいのですが、解除通知を出すにも相手がどこにいるのかわかりません。何か法的に良い方法はありますか?

■回答

この場合、鍵を付け替えて、中にあるものを運び出したり処分してしまうと、不法行為となります。賃貸人が器物棄損罪、住居侵入罪、窃盗罪等で告訴されかねませんので注意が必要です。

法律的に対処できる方法としては、訴えを提起して、訴状を「公示送達」してもらい、欠席裁判をもらって、強制執行するという方法があります。

訴状には賃貸借契約を解除する旨の意思表示を記載しておきます。

また以下の点を一緒に行っておきます。

・残置動産を競売できるように明け渡しを求めておきます。
(明け渡しの判決では残置動産の処分はできませんので賃貸人の方でどこかに保管することになります)

・未払い賃料の支払いも求めておきます。

・未払い賃料の精算のためには、判決に基づいて執行官に残置動産の競売をやってもらいます。

・敷金は返還請求を受けるまで預かっておきます。(未払い賃料と相殺する必要はありません)
なお「公示送達」は被告(テナントの賃借人)が本当に行方不明となっていることを原告側(賃貸人)が十分に調査しなければ裁判所に認められません。

また判決が出るまでに時間がかかることや裁判費用がかかることなど、簡単には行うことは難しいようです。

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